1、オチコボレとは

「オチコボレとして生きていこう」と、思い定めたらずいぶんいい気分になった。この気分でいると、リスクはなくなる。世の仕組みのルールに合わせなくとも、世間のモラルをひどく裏切らないかぎり、自由に生きていけばいい。
「オチコボレとして生きる」とは、自分のモチベーションを、常に行動の基準として生きればよいことになる。

この世には、「この道を歩けば間違いがない。一応それなりの仕事ができる」とされたことと、「どんな方法がよいかわからない」仕事がある。人はとにかく、何らかの他の人々の役に立つことをして(お金をもらったりする)生活をしているのが現実だ。
私は将来何をして生きていったらいいのか、全く分からなかった。そのうえ、ずいぶん多くの人の世話になってしまっている。自分の一存で、できることは全くないような気になっていた。そこで一つだけ気が付いたのは、自分自身の内面だけは自分勝手にできるということだった。
極端に思いつめた時、「ここにぼんやり立っていること、道を歩くことさえ、道を作ってくれた多くの人々の厄介にならねばならん」ことに思い至った。つまり自分が存在する場とかかわらずにできることは、精々「自分の性格を変えること」ぐらいなのだ。
 
○オチコボレ流の生き方、行き方
<安定・保障>ヨリカカリ流
・オチコボレ流の対立概念 → ヨリカカリ流(既存システムに)
・寄らば大樹の陰
・既存の安全なシステムの中に、早く居場所を見つけること
<不安・自立>オチコボレ流
・オチコボレは、既存のシステム・ワクグミに入れてもらえず、 弾き出されたヤツ
 とにかく自分が納得する生き方・行き方・スタイルを持たねば生きていけない
・寄りかからず、という態度
・ヨリカカリ場所に入れてもらえない、ヨリカカリ場からクビになる→オチコボレ
 ここから粘ってヨリカカリ場にしがみつく(ヨリカカリ)
 しがみついても振り落とされる→やむを得ず“オチコボレ自立”になる
・自力でヨリカカリ場所を見つけることも、ある程度は自立である
 
○オチコボレ用語辞典
・オチコボレ流―→既存の道、パワー、権威などに入れられず、こぼれた者
  アウトサイダー
  はぐれ者
  無宿人
・ヨリカカリ流―→すでに形成されているパワー、権威などに寄りかかるor活用する  寄らば大樹
  権威の身内 権威とは、すべて過去に根拠のあるもの
  すがりつく それを受け入れるパワーがあること 

 では、オチコボレとして、居直って生きてやろうという気分になった。
 
○オチコボレ-概念整理
・身内側-インサイド           ・オチコボレ-アウトサイド
  枠の中-寄りかかれる           枠外人間-自立しかない
  保護されている              保護がない
  安全                   リスキー
  依存できるアテがある           自立する以外の選択肢がない 
  「みんなと同じ」が大前提         「ひとと違う」ことをするが前                        提条件
  系列内                  系列外
  血縁、閨閥、縁故             埒外
  地縁                   よそ者
  宮仕え、臣下               無宿人・浪人
  アンゼン体制・枠内人間           枠外人間
  学閥、門閥
 
○自立には幅がある
・寄りかかって自分の意志に反して生きるのは、自立とはいえない。寄りかかって その状態を納得することになる。
・落ちこぼれて、のたれ死ぬのは自立ではない。生き残らねばならない。どんなに リスキーでも格好悪くても。
・“幅”を示す片側は、「ヨリカカリ場を見つけて、その状態が気分よければい  い」
・もう一方は、落ちこぼれてひもじい思いもするが、とにかく生き続ければいい」